子育て×哲学×社会学「この青空を、君へ」

父から息子へつなぎたい思想

訂正可能性の哲学 ゲンロン叢書 by 東浩紀 Kindleハイライト

訂正可能性の哲学 ゲンロン叢書 作者:東浩紀 株式会社ゲンロン Amazon 訂正可能性の哲学 ゲンロン叢書by 東浩紀 ぼくはいまの政治は、世界的にも国内的にも、また古典的な政治においてもネットの争いにおいても、「友」と「敵」の観念的な対立に支配されてい…

【子育て・育児】息子とケンカしたから、パパの大学に連れてった

圧倒的な力の差を感じたり、想像を超えすぎたものを見た時に、今自分が悩んでいたり、イライラしたり、落ち込んでいたりしていることが、なんだかとても小さな事に感じて、思わず笑ってしまう事はないだろうか。 それは幼児でもそうなのかなという経験をした…

【子育て・育児】ぼくは、どうして雨が降るのか、その「仕組み」が知りたいのではなく、その「理由」が知りたいんだ

5歳のこどもから質問を受けたとき、詩的・物語的に答えるか、科学的に答えるか、いやどちらかではなく、どちらもこたえようかとその時々で考えるが、やはり、なんで?なんで?を突き詰めると、最後は科学的知では答えられない想像的知で答えざるを得なくなる…

【子育て・育児】切磋琢磨できる好敵手という存在-保育園年長の運動会での学び-

先週末は、運動会だった。 年少のときは、「土曜日は、保育園休みのはずだ!」という言い訳で、グラウンドのフェンスの端っこで皆が踊ったり、競技したりしている様子を見ているだけで、年長のお兄ちゃんが、励ましてなんとか全員リレーには参加したという息…

【本棚・哲学】あえて素樸な線を引く‐『鶴見俊輔の言葉と倫理』谷川嘉浩‐

この本が泣ける。 鶴見俊輔の言葉と倫理: 想像力、大衆文化、プラグマティズム作者:谷川 嘉浩人文書院Amazon 先日、友人に「理想に張り続けていることがすごいと思うよ」と言ってもらい、とても嬉しかった。 まだまだ、山のいただきは遥か遠いが、それなりの…

【本棚・哲学】心の声に従う前に気をつけたいこと-『スマホ時代の哲学』谷川 嘉浩- を読んで②

また、谷川嘉浩さんの『スマホ時代の哲学』から スマホ時代の哲学 失われた孤独をめぐる冒険 【購入者限定】スマホ時代を考えるための「読書案内」付き作者:谷川嘉浩ディスカヴァー・トゥエンティワンAmazon 著書の中で、「スティーブ・ジョブズの助言は当て…

【本棚・哲学】「大丈夫」より「なんとかなる」とつぶやく-『スマホ時代の哲学』谷川 嘉浩- を読んで①

谷川 嘉浩さんの『スマホ時代の哲学 失われた孤独をめぐる冒険』を読んで、思考が刺激されている。 スマホ時代の哲学 失われた孤独をめぐる冒険 【購入者限定】スマホ時代を考えるための「読書案内」付き作者:谷川嘉浩ディスカヴァー・トゥエンティワンAmazo…

【食育】ベランダ菜園から畑を借りて菜園を始めた初心者がんばれ_随時更新

決心のきっかけ理屈ではなくて 土作り 生ゴミを堆肥化する ナス ミニトマト ルッコラ パクチー 決心のきっかけ理屈ではなくて 都内在住時は、ベランダでミニトマトやきゅうり、ナス、ピーマン、ゴーヤなどをプランター使って栽培していた。 都内から引っ越し…

「正対」は大切だが「正対し続ける」ことはしなくていい

正対すること。 とても大切な心構えと思う。 自分自身、目の前の現実から目を逸らすことなく、正面から向き合うことで、いくつもの困難を乗り越えてきたと思う。 一方で、正対し続けることで、数年前は心身を壊し、療養していた時期がある。もうほぼ飲まなく…

人生をゆたかにする良書と出会う方法

オススメの書籍を教えてくださいと聞かれることがある。 応えるのが難しい質問トップ3のひとつだ。 (あと二つは?) 私がよく本を読んでいるというイメージを持っていただいて非常にありがたい。 ただ、何度か書いたことがあるが、私は30歳までほとんど本は…

「マンガ」か「読書」か議論を乗り越える

教育や育児関係の記事で最近またこの議論をよく見る。 こどもにはマンガよりも読書(文字を読ませる)をした方がいい。 読書は漫画にくらべて「想像力を育める」と。 確かに読書は、文字から情景や主人公の姿などを想像して補完しながら読むので、一理あると…

極論に心奪われず、感情に流されないための方法的懐疑

デカルトは方法的懐疑という手法で、すべてを疑っていったが、それでも今、ここで、思考している自分だけはどうにも疑えなかった。 「我、思う、故に我あり」 これを思考の出発点としようと言った。 方法的に懐疑しようと。 「すべてのことを疑ってかかれ」 …

その「ガクチカ」が採用担当に響かない理由

現職でも採用担当を務めている これまでの社会人人生のなかで、新卒、中途、アルバイト採用を担当してきた 一部上場、中堅、ベンチャー企業で、1000名は面談や面接をしてきている。 子育てと同じくらい、いやだからこそ、就職活動を支援したいという想いは強…

バーベキューつまらない-大人とこどもの世界線の違い-

先週末は家族でバーベキュー&キャビンでお泊まりという体験をした。 家族だけでバーベキューするのも、キャビンに泊まるのも初めてだ。 チェックアウトして、昼ごはんを食べていた時息子から言われた。 「全然楽しくなかった。大きいお風呂入りたかった。朝…

移動の目的は「目的地」に着くことか-『気流の鳴る音』真木悠介より-

以前、友人のお子さんの作文を読ませてもらった。 その作文にはこのように書いてあった(記憶なので原文どおりではない) パパは、目的地に行くために電車に乗るけど 僕は、電車に乗ること自体が目的なんだ。 カミナリに打たれたような衝撃を受けた。私も、…

外的な「意味」による支えを必要としない生き方-真木悠介『気流の鳴る音』より-

気流の鳴る音 ──交響するコミューン (ちくま学芸文庫) 作者:真木悠介 筑摩書房 Amazon ドン・ファンが知者の生活を「あふれんばかりに充実している」というとき、それは生活に「意味がある」からではない。生活が意味へと疎外されていないからだ。つまり生活…

包摂性を欠いた社会‐『日本の難点』宮台真司より‐

宮台真司さんの「日本の難点」を読んでから、ずっと頭が回り続けてる。 「包摂性を欠いた社会」 近代化により、〈システム〉が〈生活世界〉に浸透する過程で地域共同体が崩壊して、相互扶助のネットワークが機能しなくなった。 個人主義が強調され、〈システ…

直観は過たない 過つのは判断である-田坂広志『風の便り第2便』より-

田坂広志先生の風の便り第2便「直観は過たない」より これだ!と心が動いて行動しようとするただ、冷静になって色々と検討するととどまったほうがいいと考えて止めてしまう。 そんな経験はよくある。 だけど、その時は直観を信じるようにしている。慣性の法…

これは白だ!と言う時に潜む否定性-ヘーゲル『精神現象学』と田坂広志『風の便り』より-

100分de名著にて、ヘーゲルの精神現象学を観てから、訳書を読みたいと思い購入 ちょっとずつ読み進めていて、やっと上巻の半分くらい(^_^;) やっと「自己意識」の章に到達した。 感覚的直感→知覚→悟性→自己意識 と意識の成長過程を見ていっているわけだが、…

怒りながら作っても一品、笑顔で作っても一品

外食で働いていた時代の副店長研修で研修官から言われたこの言葉を思い出す。 ピークになって忙しくなると、店がピリピリして、キッチンでは怒りながら料理を作っている場面を見る事がある。 ただ、いずれにせよ作らなければならない一品。怒りながら作るの…

仕事の報酬とは何か

恩師田坂広志先生の著書と出会ったのは2008年のこと 職場の先輩から 君は、経験から深く語ることは十分できている ただし、話に広がりがない。読書をしているか? と、問われ 今まで読書をまともにしたことがないことを見事に見破られた 負けず嫌いの私は、…

Now and Here

父からもらった言葉はたくさんあるが最も大切にしている言葉 Now and Here いま、ここで 小学生の頃は 今の自分に全力投球しなさい と言われた。 成長するにつれ、 Now and here Here and Now と言われた。 30代に恩師田坂広志先生と出会いこの言葉をもらっ…

「正論」もときには「暴力」となってしまうことがある

外食企業の店舗から本部に異動してアルバイト採用の企画を担当した時 採用難の現状を分析し原因を明らかにし施策を考え、担当課長に説明する機会を得た これが答えだ!と思っていた僕は意気揚々とプレゼンした 理想と現実のギャップ現実に対する評価それを打…

人生は四季のように

中学か高校の頃だったか。父からよく聞かされていて四季の変わり目にいつも思い出す言葉がある 人間には喜怒哀楽があるいつも一定の心持ちであることはない自分の感情を自然と重ねて豊かな気持ちでいたい 人生は、四季のように 春のように 温かく 夏のように…

自発性と内発性

宮台真司氏によると 自発性 判断基準が損得勘定で、自ら動くこと 内発性 内から湧き出る力で、自ら動くこと という どちらも「自ら動く」という意味では同じかだが突き動かす源泉が決定的に違う 決められたルールがありそれに従うのが自発性 ルールは守るが…

無数の没企画から生まれる最高傑作

出典を忘れてしまったが以前こんな話を聞いた ある演劇で採用される楽曲は 約300曲の中から1曲だという だた、残り299曲は無駄だったか あるプロのインタビューでこんな事を聞いた 100の素材から5までにそぎ落とす時、 しかし その95は、残した5に凝縮される…

「引き受ける」ことと「抱え込む」ことは違う

「引き受け」 心の中で、すべてを、自分自身の責任として、引き受けること。 『人間を磨く』p112 ここ数年のテーマだが、 「引き受け」と思っていたことが、 「抱え込む」になる事もあるなと思う。 どちらかと言うと「抱え込む」のほうで、 苦しんでいるよう…

知識は「花」思考力は「幹」

どうやら、学校教育の課題は、知識の伝達の比重が大きすぎて、新しい知識を生み出す思考法の訓練は足りていないようだ。 クレイグ・アダムス氏の「賢い人の秘密」を読んだら、外山滋比古氏の「思考の整理学」のこの一節を思い出した。 われわれは、花を見て…

私たちである〈 私〉であり、〈 私〉である私たち

今月の100de名著は、ヘーゲルの『精神現象学』 指南役の斎藤幸平さんがヘーゲルの言う「精神」の定義をわかりやすく解説してくれている。 絶対的な実体である精神とはすなわち、「 私たち である〈 私〉であり、〈 私〉である 私たち」なのです。 ヘーゲルが…

もし、目的がなく資源が無限ならば戦略はいらない

私の会社はベンチャーなので、 常にリソースが足りない。 もっと人がいれば、 もっとお金があれば、 もっとリッチなツールが使えれば、、、 そんなことを常に思っている。 ただ、それは別にベンチャーに限ったことじゃないとも思う。 マネージャー駆け出しの…