子育て×哲学×社会学「この青空を、君へ」

父から息子へつなぎたい思想

こどもの「安全基地」になることで次の挑戦を支え続ける

心理学用語で「安全基地」というものがある。 私は茂木健一郎さんの著書でこの言葉を知った。

人が挑戦し続けるには、スキルや経験があるだけでは実は足りなくて、時に失敗したり、悩んだり、挫折したりしたときに戻れる場所があることが重要なのだとか。

かと言ってそれは「過保護」や「過干渉」とは違う。私の父は、よくこう言った。

「自分の人生だから、自分で最後は決めなさい。その代わり、全力でバックアップするから」

父は、アドバイスはくれたが、やり方は教えてくれない。結論も出してくれない。わたしの出した結論に否定もしない。

行きたい高校を決めたとき。
新卒で有名企業に就職しなかったとき。
新卒入社の企業を一年足らずで辞めてまったく違う業界に転職した時。
その企業からさらに転職した時。
ベンチャー企業立ち上げに参画すると決めたとき。

言いたいことや心配は多々あっただろうが、ただただ見守ってくれた。私にとって父は安全基地だった。そして、またの機会に譲るが母も。

可能性を信じ、こどもの安全基地として、その挑戦を見守り続ける。そんな父親で在りたい。