子育て×哲学×社会学「この青空を、君へ」

父から息子へつなぎたい思想

日本人に生まれた「宿命」と「運命」

似て非なる言葉を大切にしている。

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その一つが「宿命」と「運命」。私の解釈として、

「宿命」は宿された命と書く。
この日本という国に、この時代に、この性別で、この親の元に生まれた。これは自分の意思では動かせない。ここに宿された命をどう捉えるか。

「運命」は、命を運ぶと書く。
宿命を前提に、その宿された命をどう運ぶかは、自分の意思次第。命をどう運ぶか。そこが常に問われる。

「宿命」を考えた時、日本人に生まれたということの意味を受け止めたいと思っている。なので、日本人とは何か?ということは、一つのテーマとして持っておきたい。

息子が一歳過ぎたあたりから日本神話の絵本はないかと探し、友人に薦められたこの本を買った。まだ内容はわからないだろうと思いながら、寝かしつけの時に読み聞かせると、一つのページだけ何故か何度も読むようにせがんでくる。

おかしな子だなぁと思いながら、そのページを1日10回近く、読みそれが何日も続いた。

この本ばかりが選択されるわけではなく、興味もお月様や電車に移り頻度も下がった。まぁ、また読むかくらいに思っていた。

2歳少し過ぎた頃に、久しぶりに読もうと思って、該当ページを開くと驚いた。急にそのページを読み始めたである。

息子は↓の文章を暗記している(驚)
イザナギは、
「たったひとりの子どものために、かわいい妻を死なせてしまった。」と、イザナミのまくらべにふしころび、足元にふしころび、なきさけんだ。
そのなみだからは、なみだの女神が生まれ、父神とともになき悲しんだから、そのなみだは川となって海へ流れ、川の神が生まれたと。

いや、文字は読めないはずなので、暗記してるのだろう。

本当に驚いた。

今読んだって意味もわからないだろうと思ってたが、意味は分からずとも染み込んでるのだ。

日本人としての宿命。日本人としての思想が息子に伝わり、その上でグローバルに活躍する人になってくれたらこれほど嬉しいことはないと思う。