子育て×哲学×社会学「この青空を、君へ」

父から息子へつなぎたい思想

明日ありと思う心の仇桜夜半に嵐の吹かぬものかは_今日と同じ明日は約束されていない

2019年10月末に突然40度の高熱に襲われた。こんな高熱を出したのはいつ以来か記憶にないくらい。

病院に行ったが、薬をもらい様子みましょうとなり、家で休んでいたが一向に良くならない。

おかしいと思って救急相談の電話をしたが、「症状聞く限りそれ以上の薬は出ないと思う」と言われてしまう。

もう2日家にいたが、熱は下がらない。 もう一度救急相談をして、大きい病院に行ったが、「抗生物質が出されてませんね」と言われて抗生物質を出されてその日は終わり。
祝日というのもあったのだろう。

「血液検査してくれませんか?」と聞いたがその日はしてもらえなかった。抗生物質を飲んでいくらかマシになった気はしたがやはりあまり変わらないので、祝日明けに再度病院へ行った。

血液検査、レントゲンを撮り「気管支肺炎」と診断され、入院しましょうと言われる。

そこから約1週間入院をした。入院4日を過ぎたあたりから熱は下がり始めたが、咳と痰が酷くて声は出ず、眠りも十分ではなかった。

6日目くらいにやっとテレビをつけようかと電源を入れると、どこぞの国の医療崩壊の番組だった。

入院中にこれか(^_^;)と思いつつもそのまま見ると、その国では優秀な医師がドイツやアメリカに行ってしまい、自国に十分な医療体制が取れてないと。

買い物に行く元気も出てきたので、気分転換に病院の売店に飲み物を買いに出かけた。エレベーターに乗ると一枚のポスターが目に入る。

「肺炎は死亡率第2位の病気です」

この時代の、しかも日本の医療体制のおかげで自分の命が繋がったのかもしれないとの想いが浮かぶ。

1日を大切にしようとの気持ちで生きては来たが、家族もできて自分1人の身体ではないと強く思い、また、蕁麻疹、頭痛、肺炎と一年で体調不良が続く中、働き方も見直す時期かもしれないというきっかけになった。

退院後もすぐに元の生活に戻ったわけではなく、それから数週間声は出ず、年明けくらいまでは深呼吸すると少し胸が痛かった。

大好きだったビールも一缶飲んだだけで、ちょっと調子が悪くなった。

そして、コロナがやってきた。

あの時と同じ日常はこない。昨日と同じ明日がやってくる事は何も保証されてない。そう思ったとき、この歌を思い出した。

親鸞の歌。

明日ありと思う心の仇桜
夜半に嵐の吹かぬものかは

さらに今日一日が、愛おしく、 大切に目の前の家族と過ごしたいとの思いが強くなっている。