ある日の登園中の話。
自転車でいつもながら話してると急に 「息子くん、民衆のうたた好きだよ」と言い出した。
民衆のうたたとは、レミゼラブルの「民主の歌」のことで、クイーンの「We Will Rock You」や「ボヘミアンラプソディ」の次に息子がハマってる曲。
お!いいねぇと思って
「じゃ、一緒に歌おうか」っていうと
「いいよっ」
ってなぜか上から(^_^;)
「せーの、Do you 」と歌い出したら、
「んーパパ!パパっ!ちがう!ちがうよ!」
と、言いだす。
「え?Do you hear the people sing?でしょ?」と、言うと。
「ちがうよ」
と言うので、
「なんで?」と聞くと
「ずん、ずーずじゃん。ずん、ずーずじゃん、
どぅーゆー、ひーざぴーぽしんぐ」
と歌い出し、 思わず笑ってしまった。
「ずん、ずーずじゃん」とは、
よく見る動画のワンシーンで、 最初に兵隊たちが行進してきて、それを民衆達が見つめていて、そこから歌が始まる。
いわば、前奏のようなもの。
息子はそれも含めて歌だと思っているということだ。
笑っちゃったが、ふと小学生の時の音楽の先生の言葉を思い出した。
「みんな歌を聞く時に、早送りして歌い出しから聞いたり、歌が終わったら最後まで聞かないで切っちゃう人が多いけど、歌は最初から最後までで一つの曲だから、音楽は最初から最後までちゃんと聞くんだよ」
と。
憧れてた先生の言葉ということもあるが、なぜかその言葉が今でも残っているくらい、小学生の私には響いた。
それ以来、音楽を聴く時に、前奏や後奏も味わうということを意識してきたように思う。
ただ、最近は忙しさに追われ、何か動画を見るときも、早送りや飛ばしたり、1.5倍速や2倍速で流してみたりすることが少なくない。
たまには最初から味わうのも悪くないなと反省する。
息子の行動から、大切な事を思い出させてもらったなぁと思って、感謝しながら登園した。