子育て×哲学×社会学「この青空を、君へ」

父から息子へつなぎたい思想

辞めた先生は「いま」もいる

2019年4月から保育園に通い始めた息子。 当時1歳2ヶ月。

息子のことをとてもかわいがってくれて、息子もその先生が大好きだった。

ただ、2020年3月で保育園を辞めてしまい、4月からその姿を見ることはなくなってしまった。

最初は、

「きょう、まきこ先生いないよぉ」

と言っていて、居ないことをどう説明してあげれば分かるのかと迷いながら、

「今日は、お休みかなぁ」

と、言っていた。

しばらく経って、寝床でいつものごとく、振り返り会をやっていると

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おもむろに言いだした。

「まきこ先生、すきぃ」

切ない瞬間だ。。。

「そうかぁ、まきこ先生好きかぁ。また会えるといいねぇ」

と言って、やり過ごしたが、先生が辞めて数ヶ月経ってもまだ覚えていることにびっくりした。

しばらくして、他の先生が気に入ったのか、違う先生の名前を言うようになったので、まぁそんなもんかと思っていたが、つい最近寝床で

「さっきねぇ、まきこ先生と遊んだよ」

と言い出した。

息子にとって「さっき」は、直前のことだけをさすのではなく、昨日や一昨日、もっと前のことも「さっき」と言ってるのだろう。

とはいえ、「さっき」の時間軸もだんだん、大人がつかう「さっき」の時間軸に近づいてきている。

だいぶ前のことは、「昨日」と言ったり「まえに」と言ったり。「昨日」の時間軸もだんだん、ここ2,3日くらいを指すようになり、それ以前は「まえに」と言うようにはなってきている。

2歳半の記憶力ってすごいな。会えなくなって4ヶ月過ぎているが、まだ覚えているのかと思っていたが、本当はそうではないのかもしれない。

以前に「こどもに時間は存在しない」という記事を書いた。

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だんだんに、時間軸は大人がつかう時間軸に近づきつつあるものの、まだはっきり区別が付いているわけではない。

大切な記憶は、「過去」にはなっていなくて、「いま」なのだろうと思う。

確かに、大人でも大切な記憶は昨日のことのように思い出すし、現在進行形のような感覚にもなる。

本当にかわいがってくれた先生に感謝。

いずれ忘れてしまうのだろうけど、息子にとって「いまを生きている」この感覚は大切にしてほしいと願う。