圧倒的な力の差を感じたり、想像を超えすぎたものを見た時に、今自分が悩んでいたり、イライラしたり、落ち込んでいたりしていることが、なんだかとても小さな事に感じて、思わず笑ってしまう事はないだろうか。
それは幼児でもそうなのかなという経験をした。
先日の週末のはなし。
午後から、息子とデートだった。
常々、パパの会社みたいとか、大学見たいと言われてきたので、この機会に連れて行こうかと計画した。
東武鉄道博物館
↓
明治大学リバティータワー
↓
家の近くでくら寿司
というプランで数週間前に息子と決めた。
そして、事件は東武鉄道博物館で起こった。
お土産コーナーにあったオモチャが欲しくなり、ねだりだした。
もちろん買うつもりはない。
そこで30分ほど押し問答。
ついには、ポロポロ泣き出した。
「急に欲しくなっちゃったの!」
「なんで誕生日やクリスマスしかオモチャ買っちゃいけないの?」
「パパもかっか(母)も欲しいもの買ったらいいじゃん」
「パパはかっかにばっかり買ってあげてずるいよ」
これらが息子の主張だ。
これらに一個一個答えて行ったが、「パパ意地悪」でまとめられた(^_^;)
こんな時間だし
もう御茶の水も行かない!
くら寿司も行かない!
帰るよ!
と言うと、それでいいよ!と不貞腐れる。
どうしたものか。これで本当に帰ったら関係は悪化するばかりで、仲直りの選択肢が浮かばない。
欲しいという気持ちが起こるの仕方ない。
それをほしいと思うな!ということはできない。
欲しいと言うな!と言ったところで、仕方ない。
欲しいものは欲しい。
パパの言う事きけ!とコントロールしようとしたとして、コントロールできるわけではない。その瞬間はそれでまとまるかもしれないが、関係が良くなるわけではない。
とりあえず予定通り大学に連れて行こう。
あの圧倒的なリバティータワーを見たら、気持ちも落ち着くかもしれない。
そう思って不貞腐れる息子を駅に連れて行く。
電車が来る。
いつもは手をつないで乗るが、手をつないだら振り払ってきた(笑)
一言も喋らない。
東向島から北千住まで東武線
北千住から新御茶の水まで千代田線
約40分無言。
御茶の水の坂を下り、リバティータワーに到着。
息子に伝える。
「ここが、パパの大学だ」
息子、上を見上げて、ニヤける。
「すごいな、パパの大学」
そこから溢れ出てくる言葉達。
さっきの不貞腐れが嘘のように、ニコニコしながら、いよいよ手をつないできた(笑)
仲直りだな。
と思いつつ、もう博物館の話はせず、
旅程を終了。
しっかりお寿司まで食べました。
次の日、昨日の出来事を母親に話す息子。
ちゃんと博物館で泣いた話しもしていた。
母親が聞く。
「なんで、機嫌が直ったの?」
息子が応える。
「パパの大学が、すごすぎて笑っちゃったから」
やっぱり、そうだったんだ(笑)
息子と仲直りするために、僕は明治大学に通ったのだろう。