子育て×哲学×社会学「この青空を、君へ」

父から息子へつなぎたい思想

【子育て・育児】切磋琢磨できる好敵手という存在-保育園年長の運動会での学び-

先週末は、運動会だった。

年少のときは、「土曜日は、保育園休みのはずだ!」という言い訳で、グラウンドのフェンスの端っこで皆が踊ったり、競技したりしている様子を見ているだけで、年長のお兄ちゃんが、励ましてなんとか全員リレーには参加したという息子。

年長の今回は、むしろヒーロー的な立場になり、なんともこどもの成長というのは大人の想像を軽く超えてくる。

こどもの限界を簡単に親が決めちゃだめだと改めて思わされる事になった。

年長さんのメインイベントで毎年障害物競走がある。 その中で、縄跳び10回跳ぶゾーンが設けられている。

年長さんで縄跳びを10回跳ぶのはこうも難しいものなのかと思うほど、多くのこどもたちは、縄を自分の前に持ってきてそれを跳ぶということを繰り返し、なんとか10回跳んでいた。

息子ともう一人のお友達以外は。。。

9月中旬頃に、運動会で縄跳び10回やるから、練習したい!買って!と息子が言ってきた。
運動会まで、あと一ヶ月ほど。今から練習すれば、跳べるようになるかもしれない。と、縄跳びを早速購入して週末に公園にでかけた。

見本を見せたり、コツを伝えたりするが、どうしてもしゃがんで跳んでしまう。
それでも、数日で10回跳べるようになった。

息子は、しゃがんで跳んでしまうことに納得いっていなかったが、まぁ運動会で恥ずかしい思いはしないだろうと思っていた。

10月7日に練習したときは、しゃがまずに5回ほど跳べるようになっていた。この日を最後に、私が本番まで練習に付き合うことはなかった。

当日、いよいよ本番。

ものの見事に、10回跳ぶ息子がそこにいた。

え?いつのまに、そんなに上手になっていたの???

びっくりした。

話は戻るが、もう一人のお友達。
10月1日に入園してきた新しいお友達だ。

身長も年長さんで一番高く、すらっとしたイケメン君で私の第一印象は、「絶対に運動神経いいじゃん」だった。

印象どおり、運動神経よく、走るのもはやい。
彼が来るまで息子は、足も早くて鬼ごっこでは中心的存在だとよく聞いていた。
彼が来て、息子のなにかに火がついたのかもしれない。

10回跳べても、しゃがまずに跳びたいんだというこだわりは、あるいは、彼に刺激されてのことではないかと思う。

当日に戻る。

その子が息子より先の出走だった。
縄跳びを跳ぶその子は、フォームもきれいで明らかに他の子達とはちがう。

場内に歓声がわいた。

ただ、7回目くらいで、一度つまづき、残りを跳んで、競技を終えた。
噂通り、運動神経良い子なんだなぁ。うちの子はどうかなぁと思っていた。

そして、最終組の息子の番だ。

フォームこそ彼のほうがきれいだったと思うが、息子はつまづくことなく、しゃがまずに10回跳んだ。
場内からは、どよめきがあがった。

全員競技終了したあとに、その子が息子に声をかけにきてくれた。

「☆☆くん、良かったね!」

うわ、なんていい子なんだ。
称え合う二人に感動で涙が出そうになった。
5才児の二人から教わる。

自分の力を引き出してくれる、切磋琢磨できる、好敵手という存在の大切さを。
私も、よくよく考えれば、私の力を引き出してくれる仲間に囲まれていることに気づく。

本当に有り難い。

そして、君へ。

世界は、関係性でできている。
その関係性が大切にできれば、人生は、たのしい。

この青空を、君へ